JCO、バケツリレーで、墓穴掘る。


 JOC・日本オリンピック組織委員会にあらず、東海村のJCOですぞ。

謹啓、去る9月30日、東海村での“まさかの臨界事故”でした。
 国内初、最悪の臨界事故から1ヶ月、「何年も前から裏マニュアルという違法手順書があって危険と隣合わせの作業が常態化していた」とか、東海村JCO事故と命名された核燃料加工会社ジェー・シー・オーは11月5日の記者会見で、93年に溶解塔の代わりにバケツを使う溶解手順が盛り込まれたという“裏メモ”を公表した。

 これまで「手書きで数枚程度」と説明していたが、公表されたものはワープロ打ちでA4判一枚。 右上の日付と作成者の印の部分は黒く塗りつぶされている。 題には「溶液製造手順書」と明記され、横書で記入されている各項目ごとにチェック欄がある。 JCOは「文書番号が書かれた表紙も関係者の承認印もない」と正規の手順書との違いをあげ、メモに過ぎないと強調しているそうだ。

 「このようなズサンな作業体制を見逃していた科学技術庁にも責任がある」というが、「会社及び、國をはじめとする行政機関の初動段階での混乱、対応の悪さ」が目立っています。

 早速、私の「未知との遭遇記・東海村の臨界事故」の第一報を改めて“臨界事故の手記・現実は想定を超える”を、お届けいたしましたが「最近の髪の毛が薄くなったのは放射能を浴びた所為だったのか」とか、意外なところでの反響が大きくなっていると思います。
 さて、事故現場から800メートルという至近距離に約30分ほど、あのような事故があったとは、夢にも想像もせずに仕事を続けていた小生に対して、その後、風評害のお見舞いを頂いておりますので、今回は、お手紙など文章等のものを到着順に披露させていただきます。

10月 4日    大宮市  T山 泰一  全国税OB
 地図を広げニュースを聞きながら状況を注視していました。「色も匂いもないから、目に見える形での異常でないだけに」不安はひとしおだったと思います。 報道の限りでの理解では、かなり至近距離にいた人を除き、被ばくの程度は低いとのことで、ひと安心しています。 すぐに病状が現れるものでないだけに心配が解けませんね。皆さんの無事を祈念しています。

10月 7日    上尾市  H松 廣能  国税労働者
 全国税上尾分会では東海村臨界事故後、早速対応して分会機関紙を発行し、職場の共感を得ています。  今、原子力関連施設の監視を強めよう!  9月30日、茨城県東海村で起きた「臨界事故」に震憾させられた。  翌10月1日、テレビ各社は、ほぼ一日中事故関係の報道を流し事故の重大性を伝えた。元来、東海村には原子力研究所等の施設があることで有名だが、松林の緩衝地帯の向う側にあるものと思っていたが、住宅地の中にあるとは驚きだった。
 原子爆弾の世界で唯一の被害国である日本の国民にとって「放射能」に対するアレルギーは強い。規模の小さな原爆を落とされたようなものだから敏感に反応した住民も多かろう。「臨界」という言葉もあまり聞き慣れない。が「臨界核実験」で事故があって放射能が洩れた事は記憶にそう古くない。
 しかし、今回の事故は遮閉物の無い、いわば青天井の中で中性子が大気中洩れた一民間企業が起こしたものだ。事故原因の調査によって企業のあきれた安全対策が明らかにされている。 今回の事故は重大だが、比較的規模が小さく?茨城県の一部地域での被害で済んだが、アメリカのスリーマイル島、ロシアのチェルノブイリと同様の事故が日本の何処で発生するか予断を許さない事を示した。
 埼玉近辺の原子力施設は茨城、福島に何ヶ所かありますが、外国の例を見ますと事故の規模、風向きにより関東全域が影響を受ける事があるかも知れない心配があります。私たちはウラン、プルトニウム等を扱う企業、電力会社等を今後、注意深く監視していかねばならない事を今回の事故の教訓としなければならないと思います。

 「上尾ばいぱす」 オヤジ脱落決定!
 昔   「地震、雷、火事、オヤジ」
 今   「放射能、地震、雷、火事」  

提言、災害は忘れた頃に、やって来る。 分会長  H松 廣能

10月18日    米子市  K徳  務  同姓の知人
 拝啓、晩秋の候、北の方で早や雪のニュースが聞かれました。御健康、何よりのことです。  扨、過日には御近所で恐怖の「アクシデント」が発生、国民の視線を集中させました。 現場に割と近い所に居られたとか御心配だったと存じます。 「臨界」が町内で発生には言葉も有りません。幸いお身体に方「異常なし」とのことで先ず何よりでした。  小生、余り無理せずに花、木をつついています。 御健康を祈っています。

10月23日   宇都宮市  H内 登代  国税栃友会
 ご無沙汰致しております。私も2週間ばかり留守にしておりましたが昨夜、帰宅してから娘から渡された手紙のなかに、古徳さんからの「事務所だより」を拝見致しました。 早速、読ませて頂いたのですが東海村の事故も大変な事故で、新聞やテレビで連日報道され驚いておりました。 古徳さんも事故現場から1キロ以内のプレハブに居られたと言う事で改めて、また驚いたわけなのですが、検査では血液検査の必要は無いという事だそうで一寸安心は致しました。 が、こう言う事は目で確認出来るものでは有りませんので少しでも異状を感じられましたら検査を受けられます様に。 事故が発生しなければ何の立入検査もしないズサンな仕事のやり方は本当に恐ろしいものですね。

10月29日   日立市  K又 美登  菓子舗Kどや
拝啓、低気圧の大雨も一過、連日好天気に恵まれています。  扨、過日より一ヶ月になろうとしております。お忙しいなかを私共にまで、あの恐ろしかった情報をお届けいただきまして厚く御礼申し上げます。 東海村の外宿に(6号道路沿え)まさか原子力関係の民間企業があったなんて、夢にも思っておりませんでした。 更に、事業所での作業取組み、行政関係機関の処理を「ニュース」などで見る度、残念に思われます。我が郷土を世界に、誇れる国土であることを祈ります。


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